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: 海上花火大会 :

▼ 旧ブログ 記事:2008/08/02 20:52 からの転載 (写真は転載なし) ▼


私は花火のことを考えていたのです。
我々の生(ヴィ)のような花火のことを。


芥川龍之介 『舞踏会』の一節……
(高校時代のワタクシは、芥川と村上春樹にハマっていたのであります)

さて、神戸の花火大会……弊店の前からも、巨大な迫力で 見えましたよ!

花火大会で思い出すことと言えば、やはりアノ地震の年……
ちょうど 旧メリケン波止場で我々は見ていて、
前半1時間くらいは ただキレイやな キレイやね なんて……
後半に入ると、突然アナウンスが入り
「さて、ご来場のみなさま。これよりは、全国各地から ご寄贈頂いた花火をメッセージと共にご覧頂きます!」

ド〜〜ン!!
……「<被災者のみなさん 復興していく神戸を訪れるのを、楽しみにしております>――
   新潟県○○市からの ご寄贈です」
ド〜〜ン!!
……「<ガンバロウ 神戸!まけるな 神戸!>――長野県○○町からの ご寄贈です」

次々に読み上げられるメッセージと、花火。

気づいたら、知らずに涙があふれていて 
周りを見渡せば、周りの人たちも<全員> 花火があがる度ごとに
オーッと歓声をあげつつ、
そこにいる《全ての人》が 涙を流していました。笑顔で。

多くの人の心が 一つになっている時間を、私は他に知りません。
一生忘れない花火大会です。

……
今年も大きな地震が、東北の方でありました。
店の前で 仕事の手を休め 眺めつつ、
フト 芥川の『舞踏会』の一節が、頭に甦った次第です。
『無事 是 貴人』 自分が今 生かされていることの、有り難たさ……