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:「紫野」と「前大徳」と「大徳寺派」:

▼ 旧ブログ 記事:2008/09/06 22:00 からの転載 ▼


ご存知の通り、掛物の落款に
「紫野」とあるのは、大徳寺の塔頭である現役の住職が書かれた証し。
「前大徳」とは、一定の位に達した大徳寺派の和尚さんが、「改衣式」というものを行い、
許されて一日だけ「大徳寺住職」になったという、その証しです。
以後「前大徳:サキノダイトク」を名乗れます。

(ちなみに 時代物のお道具の「箱書」などに、《龍宝》と書いてあるのも、
大徳寺を表しています。大徳寺の山号は、龍宝山なのです……)

無粋な話ですが、一言で言い切ってしまうと、(新品は)
「大徳寺派 ○○」「前大徳 ○○」「紫野 ○○」の順に価格は上がります。
そして 同じ塔頭なら 老師のお年が高い方が、
また 歴史的に、より「茶道」と縁の深い塔頭の方が、価格が高いと言えるでしょう。

もっとも禅(茶道)では、「和尚の格」とか「字のウマさ」を論じるのは論外で、
その書かれている内容に 重きをなすものなのでありますが……。
(禅書は、能筆なものよりも、豪快なものの方が、禅味にあふれるものとして、喜ばれるようです。
一休宗純の生き様が、まさにそうでしょう……)

時代物の価格は、お道具の状態に大きく左右されますが、
歴史的に著名な方・歴代宗匠の参禅の師の物などは、別格に高いものです。

(新品)
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