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: 楽焼と京焼 :

▼ 旧ブログ 記事:2009/10/16 16:01 からの転載 ▼ (写真は転載なし)

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あいかわらず いまさらながら……

*
どれくらい前だったか、野村美術館・楽美術館の
展覧会に行ってきた。


野村美術館 「樂家の歴代展」 前期:〜10月25日 後期:10/27〜12/13


1フロア ずらりと楽ばかりなのは、なかなかの壮観。

特に面白かったのは、「席飾り」の部の
「旦入 楽尽茶箱」。

茶入・茶碗・建水・香合 そして茶杓までも、
それぞれ 趣の異なる楽焼で作られている。

(風炉の上の「土瓶」までも、慶入の作だったので、
本当に「楽尽」で楽しかった。)

「席飾」のコーナーは、奥に配置している物が見辛い…のだが、
やはり 畳の上のお道具は、イイ!


ちょっと「???」だったのが、
「惺入作 楽焼十二支香合」
12個 揃ってはおらず、(記憶では3つほど)展示されていなかったし、
何より、
添えてある 共箱の箱書と、内容が一致していない物が
混じっていた気がする。
(忘れてしまったけど、例えば 黒楽亥 と書いてあるのに、
 猪は 赤楽 だったとか……。その類が複数あった気がする。)
展示上の都合か、
私の目の錯覚か、浅学のせいか、記憶違いだろうか???


地下フロアは「茶の湯の棚」展 (〜10月12日)

今日現在で、既に終了しているが、
これが なかなか 良かった。

自流の好み以外の棚物は、なかなか見る機会が少ないせいか、
見学者のみなさんは、ああでもない こうでもないと、
かまびすしく ご覧になっていた。


*
楽美術館 「重要文化財 新指定記念 特別展
          『長次郎 二彩獅子像 + 勢揃い京の焼物』」(〜12月20日)


野村さんで楽展が開かれている間、
こちらは 京焼が、文字通り 勢揃い。

古清水から、仁清・乾山 〜 頴川・木米・仁阿弥・六兵衛・永楽
そして宮川長造まで。

この美術館で、楽以外のものが、これだけ整列しているのが
小気味良い。
そして、この美術館 特有の照明が、
楽以外の 色絵を照らし(影を浮かばせ)ているのが、心地良い。

ほの暗い茶室で、数寄者たちが、愛蔵品を自慢しあっているような……

特に、真葛の作品が、
あのような 薄暗さの中では、また別の存在感を浮かび上がらせる
ことに 感心。

(保全だったか 和全だったか、忘れてしまったけれど)
永楽の黒楽茶碗も、楽しかった。

光にも陰にも 負けない存在感を持つ物が、
名品なのかも しれないな……