~ 茶之湯を未来へ ~
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: 3000gの重さ :

▼ 旧ブログ 記事:2008/08/30 21:18 からの転載 ▼




<赤子かな ああ赤子かな? 赤子だな!>――静友堂

つい先程 ついに赤子が誕生しました

仕事を中座し、出産に立ち会うことができました
店を開けてるかぎり お客様にご迷惑をかけることは……覚悟しておりましたが
誕生時から 親孝行な息子であります

出産というものは なかなか壮絶な ものであります
誕生というものは 神秘的な ものであります

つわりが既に壮絶なものであったゆえ 心配しておりましたが……
自然の摂理にしたがい 無事 生まれてまいりました
「無事 是 貴人」
生まれた瞬間から すでに赤子は輝いておりました
ちょうど 我々 ひとりひとりが輝きに満ちているように

これから赤子は 壮絶な道を歩まねばなりません
そして
生きていることの 無事であることの 素晴らしさ 喜びを知るでしょう

彼にそれを伝えることが これからのワタクシの役割です

長次郎の茶碗が 今日も誰かの手を温めるように
梅ノ井の水が 明日も誰かの咽喉を潤すように
伝えることが これからのワタクシの役割です それは言葉でなくとも

中座した分 少し頑張って仕事にケリをつけ
今日は一人で祝杯をあげたいと思います
改めて 身が引き締まる思いを、噛み締めながら

『をのこ子の父となりたる 秋刀魚 苦し』――岸田稚魚

「太朗!ともかくも まずは誕生おめでとう!!!」



(「青磁醤油注 鉄釉八角小皿 添」:宮永東山(2代) :共箱)

※岸田稚魚……俳人。石田波郷 門下。大正7年東京生、昭和63年没
※宮永東山……解説 次回。