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: 楽美術館・茶道資料館・承天閣美術館 :

▼ 旧ブログ 記事:2009/03/14 15:37 からの転載 ▼ 

まことに……今さらでは、ございますが……

最近の「展覧会」の振り返り、ならびに ご紹介など…


●樂美術館
:「楽焼のはじまり、そして今」展
:6月13日(土)〜8月30日(日)

夏休み恒例の、「親子で見る展覧会/シリーズ「樂焼ってなんだろう」」。
キャプションも、子供向けに やさしく、また問いかける・考えさせる
書き方になっています。(大人は、少し物足りないかもしれませんが…)

今回の展示は特に、赤だとか黒だとか では割り切れない、
一言で言えば「樂」らしくない、ユニークな作品が多うございました。

楽家の代々が、その時代々々の茶陶の最先端を 最前衛を、
歩いていたことが 解ります。まさに「今焼」です。

その系譜にしっかり連なるものとしての、ご当代の焼貫茶碗で、
感覚を鋭利にして頂き、館を後にしました。


●茶道資料館
:「文房具 書院を飾る」展
:6月20日(土)〜9月23日(祝)

感想は、「やっぱり 硯って難しい…」です。
色や形や斑紋が、こちらに訴えかけて来るものは別として、
一見 ただの黒いカタマリに見えるものもあり…
つくづく 道具は使ってナンボ のものだと実感いたします。
希少性は わかるのですが、
彼(彼女)の言葉は、展示ケースに遮断されます。

筆架や硯屏といった、工芸的に面白い小品群に触れ、
ふだんパソコンとボールペンしか使用しないワタクシには
実に贅沢な一時でした。


●相国寺 承天閣美術館
:「相国寺 金閣 銀閣 名宝展-パリからの帰国-」展
:4/11(土)〜9/6(日)

日本・フランス交流150周年、京都・パリ友好50周年記念として、
去秋 パリで展観された名宝の、里帰り展です。

「名宝」展というだけあって、ゆっくり見ていたらキリがないです…
頂相など ZEN文化に直結するものから、仁清・若冲…茶道具まで。
大名物クラス・足利時代のものがゴロゴロと。

利休在判の尼崎台+黄瀬戸の珠光天目。
黄瀬戸の蓮弁文茶碗。
宗旦 箱の瀬戸黒茶碗。

この3碗の並びが秀逸で、
特に 瀬戸黒茶碗は、仮に宗旦の箱が無くとも
私にとっては 圧倒的な「存在感」でした。
あんな茶碗で 死ぬまでに一度、お茶を飲むことが出来れば…


●兵庫陶芸美術館 ほか巡回
:「九州古陶磁の精華  唐津・鍋島・柿右衛門  田中丸コレクションのすべて」展

九州の焼物は、スゴい。

(重要文化財の 絵唐津「菖蒲文茶碗」も、もちろんスゴいが)
奥高麗 や 瀬戸唐津 や 斑唐津もスゴいが、
高取・上野・薩摩・柿右衛門・色鍋島……
九州の焼物は、バリエーションがスゴい。

そして。
長与焼(長与三彩)の、他の三彩には見られない
独特の釉の景色がスゴい。

志賀焼・柳原焼といった ふだんあまり目にすることのできない焼物や、
現川焼の名品まで。
とにかく「圧巻」の一言です。

巡回展の機会がありましたら、何をおいても 是非お出かけください。


※兵庫陶芸美術館「丹波の里のやきものづくり」展(6月6日(土)〜8月30(日))の「招待券」をご希望の方がいらっしゃいましたら、郵送料 無料にて進呈いたします。ご遠慮なく お問合せくださいませ。