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▼ 店主「個人ブログ」内の〈拙の美 (美学)〉からの転載。(元記事が削除されるのを恐れてのバックアップ)▼



先日、 「茶碗の中の宇宙 -樂家一子相伝の芸術‐」 展 を見学して、
宇宙のこと を思い出した。美学のこと を思い出した。

このブログがほったらかしだった ことを思い出した。

*

まず、展に少し触れると、
公式ブログの方に http://www.bansui.jp/diary-detail/127?category=5 「一子相伝」 については書いたが、

(また、作品リストを 同じく公式ブログの  http://www.bansui.jp/diary-detail/129?category=2 に書いたが)

重要文化財・利休所持 等のそうそうな顔ぶれが集う


(ざっと挙げても…
長次郎の黒樂 「大黒」・「万代屋黒」・「ムキ栗」・「禿」 ・「シコロヒキ」・「あやめ」・「俊寛」・「面影」・「杵ヲレ」 ・「太夫黒」・「本覚坊」・「万代」と 赤樂 「無一物」・ 「白鷺」・「太郎坊」・「次郎坊」・「一文字」
ノンコウの赤樂(「鵺」は見れなかったが)「寒菊」・「山人」・「僧正」と 黒樂 「青山」・「木下」・「升」・「荒磯」・「寿老人」
本阿弥光悦の(飴釉樂 「紙屋」も…) 黒樂 「村雲」・「雨雲」と 赤樂 「乙御前」・「弁財天」・「加賀」 そして白樂が(「不二山」・「白狐」と3碗のうち) 「冠雪」
その他 当代吉左衛門さんの作が、フランスでの作陶分も含めて多数と、次期16代 篤人さんの作、そして弟の樂雅臣さんの彫刻 … 表千家不審菴の春屋宗園 賛・長谷川等伯 筆 「千利休像」 まで…)


大展覧会 であったことは間違いない。


はじめたばかりのインスタグラムに 写真を上げたこともあり、
帰りの車内では スマホの電池が切れ、幸いとばかり 展覧会の図録に目を通した。

京都国立近代美術館の松原龍一さんや ご当代が語っているように、
樂焼茶碗は、利休の時代から現在にいたるまで 「今焼茶碗」 であり続け、

だからこそ 両近代美術館で開催することに意味がある…

とか

一子相伝の 「不連続の連続」性 であるとか

(見ていないので よく解らないけれど)
中谷美紀さんが語る 映画「利休にたずねよ」 の万代屋黒の話とか

国際交流基金が1997年以降 世界に樂焼を紹介していく逸話であるとか

挿入される話が いちいち面白いのだけれど、

なかでも
当代と 坂東玉三郎さんの対談 「不連続の連続、作為と無作為、そして宇宙」 の中で、
高麗茶碗をひきあいに出し、

「柳宗悦ら民藝運動の人たち」 が 「長次郎は要するに 『無作為を装っている』。…
一方で、民藝のものはほんとうの意味で無作為、無心だ」…

と評したこと に触れ、

当代が
「私は、民藝のものには作為がない、というのは一つの幻想だと思うんです。人間は作為して、生きてゆくものなんです。」
「無作為を重んじる気持ちもわかりますが、作為、無作為よりも大切なものは、人間の葛藤だと思うんです。」
「… 作為の有無の問題とは関係なく、民藝のものでも高麗茶碗でも、一つの時代をちゃんと生きた茶碗には、人を感動させる力があると思うんです。喜びも苦しみも悲しみも、そこに生きているから。」

と語った 部分が一番面白かった。


僕は学芸員課程で 河井寛次郎記念館さんには ずいぶんお世話になったが、
あの人柄の寛次郎さん でさえ、たぶん「葛藤」の素地の上に「葛藤」の釉薬を焼き付けて
寛次郎さんなりの 宇宙の創造主となった はずなのだから。


ヒトは それぞれなりの 葛藤の生地をこね 焼き
それぞれなりの宇宙を 外在させ 内在させる のだ。


ちょうどドーナツの円環のように


*


前回、
: 人という1 愛という0 (仮題) : の翌日に 続きを書くつもりが、インフルエンザに罹患し

続いて 仕事がたてこんだために すっかり忘れてしまっていた

続きを 下に


*


大学を3年留年して 帳尻を合わすために 最後の2年は猛勉強して
結果的には 商学部の単位も 博物館学芸員の単位も 池坊短大の単位も 「優秀な成績」 で終えた訳だが、

そんな時間の中でも 特に印象的だった授業が (このブログで何度か書いた)

物理学だか何だか の講義である。 (科目名は忘れてしまった

もの静かでダンディーな先生の (名前は忘れてしまった

口から次々と放たれる 雑談めいた話は どれも新鮮で 驚きに満ちていた。

今では当たり前の 「宇宙人はいて当然。学者はみんな いると思っている」 という話や
「ダークマター」 の話や 「宇宙の終焉」の話 は 当時の僕には驚きでしかなかった。


そんな授業の中でも 一番心に響いたのが、このブログで何度か触れた
「エントロピーの増大」 の話である。


【マーケティングは幻覚剤、 複雑な消費行動は より早く地球を滅ぼせるので どんどんやろう!?】
http://markezine.jp/article/detail/24692

は、

ずっと自分の中で 折り合いがつかなかった 「宇宙の法則」 と 「なぜヒトは生かされ続けるのか?」
という問題が 見事に溶け合った 記事である。

今回も (元記事が削除されたこと時のことを考慮して) 自分なりにここに要約するつもり だったが、

あまりにも遅くなったので もう止めよう
茶道アプリ【茶道ニュース】iPhone版 / android版
https://notice-shops.e-shops.jp/shop-campaign/422/ より


【更新情報】


●2017/05/14

・金沢21世紀美術館「21世紀の茶会」第六弾 のお報せ:「ムンク愛でつつ一服を 21美茶室で来月10日」:
【中日新聞:5/9】より
  http://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/20170509/CK2017050902000042.html

●2017/05/12

・京の食文化ミュージアム「料理教室」参加者募集:「京の食文化ミュージアム・あじわい館 7月の料理教室 等の参加者募集について」:【京都市広報資料:5/12】より
  http://www.city.kyoto.lg.jp/sankan/page/0000219081.html

●2017/05/11

・京町家のエルメス窃盗被害:「祇園のエルメス、窃盗被害 京町家の期間限定店舗」:【朝日新聞:5/11】より
  http://www.asahi.com/articles/ASK5C3HYMK5CPLZB00K.html

●2017/05/09

・宇治に新たな茶道ミュージアム?:「太閤堤跡公園、見直し計画にも議会慎重 京都・宇治」:【京都新聞:5/8】より
  http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20170508000145
【菊の禅語796-1】 「菊有芳」 
【菊の禅語796読み】 「きくかんばしきあり」
【菊の禅語797-1】 「菊花有佳色」 
【菊の禅語797読み】 「きくかかしょくあり」
【菊の禅語798-1】 「秋菊有寿色」 
【菊の禅語798読み】 「しゅうぎくじゅしょくあり」
【菊の禅語799-1】 「秋菊清旦香」 
【菊の禅語799読み】 「しゅうぎくきよくあしたにかおる」
【菊の禅語800-1】 「菊花有佳辰」 
【菊の禅語800読み】 「きくかかしんあり」
【菊の禅語801-1】 「菊慈童」 
【菊の禅語801読み】 「きくじどう」
【菊の禅語802-1】 「延年菊花酒」 
【菊の禅語802読み】 「えんねんきくかのしゅ」
【菊の禅語803-1】 「菊有寿」 
【菊の禅語803読み】 「きくにじゅあり」
【菊の禅語804-1】 「重陽宮廷菊」 (読みは昼にツイート予定)
【菊の禅語804読み】 「ちょうようきゅうていのきく」
【干支 《馬》 の禅語805-1】 「天馬行空」 
【干支 《馬》 の禅語805読み】 「てんまくうをゆく」
【干支 《馬》 の禅語806-1】 「白馬似雪」 
【干支 《馬》 の禅語806読み】 「はくばゆきににたり」
【干支 《馬》 の禅語807-1】 「鉢盂裏走馬」 
【干支 《馬》 の禅語807読み】 「はつうりにうまをはしらす」
【干支 《馬》 の禅語808-1】 「雲中木馬吼」 
【干支 《馬》 の禅語808読み】 「うんちゅうもくばほゆ」
【干支 《馬》 の禅語809-1】 「白馬入芦花」 
【干支 《馬》 の禅語809読み】 「はくばろかにいる」
【干支 《馬》 の禅語810-1】 「雪尽馬蹄軽」 
【干支 《馬》 の禅語810読み】 「ゆきつきてばていかろし」
【干支 《馬》 の禅語811-1】 「神馬走千里」 
【干支 《馬》 の禅語811読み】 「しんめせんりをはしる」
【干支 《馬》 の禅語812-1】 「微塵裡走馬」 
【干支 《馬》 の禅語812読み】 「みじんりにうまをはしらす」
【干支 《馬》 の禅語813-1】 「人間万事塞翁馬」 
【干支 《馬》 の禅語813読み】 「にんげんばんじさいおうがうま」
【干支 《馬》 の禅語814-1】 「倒騎鉄馬上須弥」 
【干支 《馬》 の禅語814読み】 「さかさまにてつまにのりしゅみにのぼる」
【干支 《馬》 の禅語815-1】 「鞍上無人鞍下無馬」 
【干支 《馬》 の禅語815読み】 「あんじょうひとなく あんかうまなし」
【干支 《馬》 の禅語816-1】 「快人一言快馬一鞭」 
【干支 《馬》 の禅語816読み】 「かいじんのいちげん かいばのいちべん」
【干支 《馬》 の禅語817-1】 「木馬長嘶 石牛能走」 
【干支 《馬》 の禅語817読み】 「もくばながくいななき せきぎゅうよくはしる」
【干支 《馬》 の禅語818-1】 「天地一指 万物一馬」 
【干支 《馬》 の禅語818読み】 「てんちいっし ばんぶついちば」
【干支 《馬》 の禅語819-1】 「木馬長鳴 石牛善走」 
【干支 《馬》 の禅語819読み】 「もくばちょうめいし せきぎゅうぜんそうす」
【干支 《馬》 の禅語820-1】 「陸地行舟 虚空馳馬」 
【干支 《馬》 の禅語820読み】 「りくちにふねをやり こくうにうまをはす」
【干支 《馬》 の禅語821-1】 「泥牛吼月 木馬嘶風」 
【干支 《馬》 の禅語821読み】 「でいぎゅうつきにほえ もくばかぜにいななく」
【干支 《馬》 の禅語822-1】 「官不容針 私通車馬」 
【干支 《馬》 の禅語822読み】 「かんにははりをもいれず しにはしゃばをつうず」
【干支 《馬》 の禅語823-1】 「懐州牛喫禾 益州馬腹張」 
【干支 《馬》 の禅語823読み】 「かいじゅうのうしかをきっすれば えきじゅうのうまはらふくる」
【干支 《馬》 の禅語824-1】 「従前汗馬無人識 只要重論蓋代功」 
【干支 《馬》 の禅語824読み】 「じゅうぜんのかんばひとのしるなし ただかさねてがいだいのこうをろんぜんことをようす」
【干支 《馬》 の禅語825-1】 「秋天広野行人絶 馬首東来知是誰」 
【干支 《馬》 の禅語825読み】 「しゅうてんこうやこうじんたえ ばしゅとうらいすしらぬこれたぞ」
【干支 《馬》 の禅語826-1】 「春風得意馬蹄疾 一日看尽長安花」 
【干支 《馬》 の禅語826読み】 「しゅんぷうにいをえてばていはやし いちじつにみつくすちょうあんのはな」

掛軸/ 掛物・茶杓の ご希望の語句・銘を、ご希望の和尚様に書いて頂けます。
                       ↓
                    http://seiyudo.ocnk.net/news-detail/61
▼ 旧ブログ 記事:2008/09/20 19:06 からの転載 ▼



私の勝手な解釈で、記念館を、簡単にご紹介しましょう。

(訪問者それぞれに「私の寛次郎記念館」という思いが宿り、自分なりに解釈していることでしょう。
「自分」というのは、寛次郎さんのキーワードの一つでもあります。
「勝手な解釈」を喜んで受け入れてくれそうな、そんな場所です。)

前頁<写真1>

館内にある寛次郎さんの写真パネル。人柄・思想がにじみ出ている。

前頁<写真2>

玄関から奥に入ったトコ。「受付」付近。
囲炉裏があって、多くの人と酒を酌み交わせるように?広い。
ほんの小さな、たとえば火箸まで寛次郎のデザイン・作。
美意識がすみずみまで行き届いている。
生きるって、暮らすって、こんなにも素晴らしいことなんだ……再認識。

前頁<写真3>

素焼き窯。
半分室内・半分室外のような空間にある。内でも外でもないトコロ。
窯じたいが、寛次郎さんの彫刻作品に似た美しいフォルム。
神聖なので、注連縄をして、供物がある。

前頁<写真4>

中庭。
私が勝手に「マル」と呼んでいる石。寛次郎さんの「美」の象徴だろうか。それとも、
寛次郎さん自身の。

<写真5>

寛次郎さんは、「言葉」の人でもあった。寛次郎さんの言葉はスゴい。残された量もスゴい。
写真の掛物は『非草非人非木』。
<茶>という字を分解すると、草・人・木。
寛次郎さんの言葉は、「禅語」以上に「禅語」的であり、
禅語以上に、非禅語的でもある。すなわち、茶。

(寛次郎さんは、寛次郎的に・寛次郎として、
寛次郎式茶室で、抹茶を点てて飲んでいたようである。すなわち、茶。)

(写真は撮らなかったが)今回の、私に響いて来た「言葉」は、
「品物を買ってくる  自分を買ってくる」
という一語。
すべての「商品」に、美は、そしてそれを見出す自分は、宿っている。

<写真6>

家具・しつらえ……館内のほぼ全てが寛次郎さんのデザイン・作品。
(手先が器用だったようだ。)
そして何より、館のみなさん・館に流れる空気が、一番の作品。

<写真7>

離れにある、工房。
寛次郎親子が、仲良く並んで「蹴ロクロ」を蹴っていた。

博物館実習が終わってからも、
「展示替えをするから遊びにおいで」「この一部屋、好きに並べてごらん」「いいね。次回の展示替えまで そのままにしておこうか」と、シロートに任せて頂いた、一番の思い出の場所。
(あの経験が、現在に活かせてないのは、ご愛嬌……)

<写真8>

街中にあるとは思えない、その巨大な「登り窯」の、圧倒的な存在感!
あの柔和な寛次郎さんが、ここで火と戦っていたのか。


寛次郎的 空気をいっぱい吸い込んで、細い入口を戻り、
明日からの新たな自分に踏み出しましょう……
▼ 旧ブログ 記事:2008/09/16 18:45 からの転載 ▼



河井寛次郎記念館を、ご存知ですか?

京都 五条 東山から一歩入ったところに在ります。
「民芸」運動でおなじみの 寛次郎さんの旧宅が、
(その空気までも)当時のまま公開されている場所です。

寛次郎の娘・孫 他、一族の皆様が運営されています。
(それも、バックヤードだけでなく、来館者と直に接する距離で、活動されてます!!!)

http://hcn.plala.or.jp/fc211/sagi/

……
ぐ〜たら大学生だった私も、自分の興味にはトコトン貪欲であり、
商学部でありながら、博物館学芸員のコースでは それなりに「成績優秀」だったので
あります……<記憶トハ常ニ美化サレルモノ也>

「成績良くてもしょせん他学部」。
第一希望の野村美術館・茶道関係の美術館は落ち、
実習は第三希望の寛次郎記念館に、お世話になることになりました。
記念館は、他館の何倍もの人数を、数期にわたって受け入れているので、
入りやすかったのかもしれません……

記念館での実習は《素晴らしい》ものでした。
他館での実習の様子も、後に知るのですが……私は、自分が第3希望に落とされたことに、
心から感謝しました。
「ハート」「魂」「愛」???etc.そういうものが、
記念館・館の皆様には アフレているのです。
(そして、学術的なことよりも、実践的な体験を、数多くさせて頂けました。)

実習中、芸術家としての寛次郎さんだけでなく、祖父として・父としての
寛次郎さんのエピソードが、よく話題にのぼりました。
例えば、家(現・記念館)の前に水道だか下水だかが引かれることになり、工夫たちが毎日やって来た。寛次郎は工事が終わると毎日のように、彼らをウチにあげ、楽しそうに酒を酌み交わしていた……等々。

とにかく寛次郎という人は、土を愛し・火を愛し・美を愛し、そしてそれ以上に、
人間というものを愛して止まなかったようです。
初対面の人でも すぐに家に上げ、酒を飲みながら色んなタイプの人の話を、
聞くのが好きだったようです。
理知的な柳宗悦、豪放な棟方志功、柔和な寛次郎……名も無き市井の人々。
幾夜となく繰り返される酒盛りの、楽しそうなこと!!!
「でもね。家族は大変だったのよ……」
笑いながら、懐かしそうに話してくれるのを聞いていると、
あたかも自分がその場に同席しているかのような、心地よい気持ちになりました。

……
寛次郎さんは、もはや「運動」ではなく、<民芸>その人でありました。
そしてその精神的なもの・人柄が、
そっくり子孫・一族たちに継承されているのです。
私ほど ぐ〜たらではないでしょうが、学生たちを毎年10数人も受け入れるのは、
本当に大変なことでしょう。その活動を、現在まで続けておられます。
そして、学生達との交流を、心から楽しんでおられます。

記念館は、オープン当初から、リピーターの多いことで有名だったようですが、
(私が久しぶりにお伺いした、五条「陶器まつり」の最終日も、たくさんの入館者の笑顔がありました。)
<ロハス><癒し>そんな現代のワードを超越した、独特の空気がそこには流れています。
そして、その空気は、いつ・何度行っても 変わらずそこに在ります。

疲れた時・何かに失望した時・自信がなくなった時・オゴっている自分に気づいた時……
ぜひ、館を訪問してください。たっぷりと時間をとって。
館を出た時には、さっきまでと違った「自分」がそこにいるはずです。

……
館は、私の「原点」です。たくさんの、かけがえのない物を授かりました。
いつか恩返ししたく……若輩ゆえ なかなか叶いません。
少しでも多くの人に館を紹介し、少しでも多くの人に「何かを授かって」もらえれば……
寛次郎さんも喜んでくれるでしょうか?

(館内案内 次回)
▼ 旧ブログ 記事:2008/11/27 22:06 からの転載 ▼



夏ぐらいだっただろうか……
けっこう来店客で忙しい一日があって、そのお客様にも、
花器だか何だかをお売りしたことは憶えている。

昨日もちょうど業者さんとの電話の最中で、
こちらも焦って電話を終わらせようとしたのだけれど、
その方はその方で、申し訳なさそうに、
店に入るなり持参された紙に何かをメモされる。
その紙が、上記写真のポストカード。

ご来店されたのは、絵本作家・イラストレーターの
WAKKUN (涌嶋克己)氏で
ありました。

(神戸以外の方でも、ご存知かも知れませんが……、
震災の時の「ガンバロウ 神戸」のロゴ等々、社会活動にも積極的に参加されてます……)

http://www.c-space.co.jp/honmani/portfolio/pg86.html

知らなかったけれど、どうもアトリエが 弊店の近くのようで……
電話を切るなり、思わず 「あっ!WAKKUN???」と声をかけてしまいました。
以前 商品をお求め頂いた時には 全く気づかずに、
重ね重ね失礼いたしました……。

●WAKKUN 『歩く』展 (11.18(火)〜11.30(日))
神戸 元町 ギャラリー 「DELLA-PACE」:TEL 078-392-9638
▼ 旧ブログ 記事:2010/01/13 17:41 からの転載 ▼ (写真は転載なし)

ふだん さほど信心深くないワタクシも、
毎朝 利休像と福笹には手を合わせていて、
今年も忘れず 西宮のえべっさん に行ってきました。

広告代理店の父も、靴工場を営む義弟も、
商売人そろって仲良く パンパンと。
屋台目当ての姪っこ甥っ子も

商売神だけあって、スゴい人手です。
初詣 以上じゃ ないでしょうか?

屋台も早速 商売繁盛なようでした。



※茶の湯・茶道ランキング
http://taste.blogmura.com/chanoyu/
▼ 旧ブログ 記事:2009/11/16 21:50 からの転載 ▼ (写真は転載なし)

*
疲れて参りましたので、ひさしぶりに つぶやきを……

*
来年の干支 寅(虎)・勅題 光のお道具群を拝見して、
疑問に感じたこと 一つ。

どうして、「色絵 ちびくろサンボ に虎 茶碗」が、存在しないのでしょうか???

「一休さん に虎」は何種類も、出ているようなのに……

「ちびくろサンボ」に登場する 虎のシーンは、非常に 「禅的な」
ある種、お茶に最も相応しい物のような、気がするのですが……

(私が知らないだけで、ちびくろサンボ茶碗は、存在するのでしょうか?)

*
思春期の頃は、暇にあかせて、色んな事を空想する訳でありますが、
ミスド(ミスタードーナッツ)でフト 思い至った事があります。

「ドーナツは、まさに禅的な食べ物やな〜」と。

ドーナツは、ドーナツの穴の部分にこそ、ドーナツとしての存在意義が
ある訳で。
つまり、ドーナツを食べるということは、ドーナツの穴を食べる
ということに、他なりません。
空間というか、無というか、空というか を食べる訳です。

まさに「空は是 即ち色 であり、色は是 即ち空」を体現する食べ物です。

(アイスクリームの天麩羅、というのも、なんだか禅的な食べ物の気がしますが…)

*
掛物で「円相」という、グルッと丸を一つだけ書いたものがありますが、
(写真2)
この類のものに、ワタクシは、強く惹かれるのであります。

ドーナツ・惑星の公転・円相・一陽来復・回転木馬 そして
自らの尾を追う虎。

最後はバターになってしまう (確かそうですよね?)所なんて、
古いインドの瞑想法を想起させて、
非常におもむき深いものがあるように、思えますが……

*
円状に、始めも終わりもない形もあれば、一方で、
螺旋状に、循環しつつ進んでいくイメージもあります。

螺旋階段・ねじ・DNA・循環小数(10÷3=3,333……)

螺旋形ではないものの、無限に広がっていく紋様もあります。

蔦や唐草の類など…

*
私は決して輪廻転生を信じるものでありませんが、
この「円」という形が、非常に東洋的な、
「しっくりと来る」落ち着く形に思えます。

ふだん 自分が「堂々巡り」に陥っていることに気づいた時、
結果ではなく、「過程」に意味があるのだぞ!
ドーナツは、穴の部分が、一番おいしいのだぞ!
と、
自分を慰める訳であります。
「無一物 無尽蔵」

*
作家のみなさま 13年後の寅年には、何卒 ちびくろサンボのお茶碗を!

(注:「ちびくろサンボ」とは、決して差別用語的に使用している語句ではございません。)



(写真1):「茶器 永楽即全写 黄釉 虎 *山川巌* 」
http://seiyudo.ocnk.net/product/3501
(写真2):「横一行 「円相 無一物中無尽蔵」 *黄梅院 小林太玄* 大徳寺塔頭*紫野」
http://seiyudo.ocnk.net/product/3397

▼ 旧ブログ 記事:2009/10/21 14:48 からの転載 ▼



先日 妻が百貨店で買物している間、
ハーバーランドのプチ遊園地で、
子供と ひなたぼっこ していた訳でありますが

フト 海を見ると、川崎重工のドッグの横に、
潜水艦が。

気づかずに、賑やかな
観光客や家族づれの さんざめきを聞いていると、
なんだか シュルレアリズムの絵画に
放り込まれたような、非現実的な 異様な心持ち
になりました……

対米関係 新政権 どうなるのでしょうか?

この子らのためにも、地に足をつけて
しっかり歩まねば と思う秋の遊園地でありました。
▼ 旧ブログ 記事:2009/10/03 20:31 からの転載 ▼

つぶやき……愚痴デス

ワタクシにとっては、近年 まれに見る
ショックな出来事……で、ありまして……

*
いつものように、フツ〜〜に、「香合」と入力したつもりが、
変換されない……
「交合」「皇后」としか、出てこない……

どうやら、
「ユーザー辞書」とやらが、消えてしまったようです……

「ユーザー辞書」(IME辞書というらしい……)なんて、
意識せずに 使っていた訳でありますが……

「香合」なんて、いったい何年前に、登録した語句でしょう……
あまりに 日常的な語句すぎて、
自分が「登録」した言葉だと、初めて気づきました。

あれこれ調べてみたのですが、
消えた語句たちを、復活させることは、無理なようです。

そして、「辞書の語句が消える」ということは、
当然の、既知の、しかるべき 現象らしいです……

知らなんだ……

無意識に登録していた 膨大な量の「茶道用語」(?)だけでなく、
「表示順位」も、消えてしまったようです……

今 サドウと打ってみて、「作動」が表示されたことに、
改めて 驚きを感じておりますです

*
失ってみて、初めて知る 「喪失感」

自分は なんてちっぽけで 無力な存在だったのか、と……

「無事是貴人」

これから始まる「茨の道」のことを考えると、
あまりの 事の重大さのあまり

(ネットショップに、今 まさに 膨大な量の、商品登録を行いつつあったのですが…)

誰かにグチらずには おれませんでした。


そんな本日のブログでございます。何卒 お許しを